原付に相手方の400ccのオートバイが衝突してきた事故

1.事故の概要

私がまだ大学生だった頃の事故の体験談です。ある日の冬のバイトの帰り道、私は、緩やかな上り道を、原付で走行していました。目前には緩やかな左カーブがフルフェイスのヘルメットごしに見えています。片側一車線の道でしたが、観光バスや路線バスも通る、いわゆる観光道路での出来事でした。

私は路肩を走行していました。緩やかな左カーブに差し掛かろうとする頃、後方から、フルフェイスのヘルメットごしでも聞こえる高いエンジン音が、聞こえてきました。右のサイドミラーを見ると、後方の直線上に1台のオートバイが走行するのを確認しました。

オートバイの位置がはるか後方であると判断した私は、左カーブを抜けたその先を右折するために、右の指示器を出し、後方を確認し、中央分離帯への移動を開始しました。再度、後方を確認した際、オートバイの位置関係から「このオートバイは早いな」という印象を持ちました。しかし、こちらはすでに右の指示器を出しており、当方の原付は路肩の方から道路の中央までよっていることから、このまま中央分離帯までの移動を続けました。

「私の左側を通過するだろう…」そんな思い込みがあったのは事実です。事故は一瞬の出来事でした。

私は、右折したい所定の位置の手前でブレーキを掛け、右足を地面方向へ出し、足を地面につけようと当方の原付を右側へ軽く倒したその瞬間、まるで右側から足元をすくわれるような衝撃を感じました。

プラスチックのようなものどうしがぶつかるような軽い衝撃音のあと、金属とプラスチックのようなものが地面を擦る音が聞こえました。私は身体の右側を地面に擦った状態で反対車線を滑っていました。反対車線のその先には路線バスが見えたので、そこで恐怖を感じた私は急いで起き上がり、反対車線の歩道上で座り込みました。

2.事故現場での相手とのやりとり

相手の方に目をやると、身体こそは起こしてはいますが、反対車線の道路上に座り込んだままでした。私は反対車線の歩道上に座り込んだまま、ぼんやり周囲の状況を眺めていました。現場の近くの住まいの方々が玄関先に出てきてこちらの様子を伺っています。左の方を見ると、その先に私が恐怖を感じた路線バスが止まったままで、運転手や乗客たちがこちらを見ていました。

やがて、相手が立ち上がり、相手方のオートバイを起こし始めました。私も自分の原付を起こして路肩に寄せました。これまで止まっていた路線バスや、その後ろに止まっていた車がゆっくりと私達のそばを通り過ぎて行きました。

お互いフルフェイスのヘルメットをとり、顔を合わせたのはこのときが初めてでした。相手も同じくらいの年齢でした。あとから分かったことですが、相手も大学生でした。「大丈夫ですか」と相手が聞いてきましたので、「多分大丈夫です」と私は答えました。「あなたは?」と私が尋ねかえすと、「うん、まあ」と相手は自分の身体を見回してそう言いました。「110番しますか」と私がいうと、相手は「そうですねぇ」と答えました。

現場の近くの住まいの方に110番をお願いしたあと、2人は一言も言葉を交わしませんでした。怒りはありませんでした。ただなんとなく、話す言葉がなかっただけでした。

3.保険会社とのやりとりと過失割合

保険会社とのやり取りは初めての経験でした。事故後、自宅に保険会社から電話がかかってきて、「過失割合は7:3」だと聞かされました。その時は、よくわかりませんでしたが、7割は相手方が悪くて、3割はこちらが悪いのだなと問い返せば、当方が7割悪いという説明でした。

それは納得できないという感じがしたので、保険会社の人に詳しく説明を聞くと、少しでも当方が動いていたのであるから、相手方の一方的な追突ではない。後方確認をせずに車線変更をした当方の原付のほうが過失が重いという判定でした。

この当時は「過失割合」が事故形態によってある程度決まっているとは知りませんでした。

後日、ネットで調べてみると今回の7:3という割合も妥当なのだと実感しました。

過失割合を意識して運転することで事故を未然に防ぐこともできるので、教習所でも教えるべきなんじゃないかなと思いました。

参考 → 元示談担当者が教える交通事故の交渉術

4.自分と相手の損害額

原付を購入し、保険に加入したバイクショップに修理を依頼したところ、当方の原付を修理する値段は2万円でした。相手の損害額は約30万円らしいと聞かされました。「これ、保険で修理する?」と店主に聞かれたので「はい」と答えたら、「来年から保険料が高くなるよ」と店主に言われました。「1万4千円を現金で修理してもいいんじゃない?」と言われ、過失の7割分を保険を使わず実費で負担する格好で修理をしました。

5.事故に遭って自分の自動車保険について思った事

事故に遭って、お互いケガがなかったことが不幸中の幸いですが、あのような事故は相手方がスピードさえ出していなければ起こらなかった事故だったと思っています。また私も、「このオートバイは早いな」という印象を持ったのであれば、右折せずに直進して早いバイクをやり過ごしてからUターンするぐらいの心の余裕があればよかったのだと思います。

当方は今回の事故で金銭的な損害はほとんどありませんでしたが、バイクのしくみや支払いの実際を体験できた最初の事例となりました。

このあと色々バイク保険について調べてみましたが、バイク保険に入るよりも「ファミリーバイク特約」という特約を家族の自動車保険に付ける方が安くなることを知りました。

今度見積もりを依頼してみようと思います。

参考 → 原付の自賠責保険・任意保険はいくら?|allabout